JOURNAL

vol.119

JOURNAL - 2021.09.03

JOURNAL - 2021.09.03

vol.119

o-flat inc. 永田洋平 Yohei Nagata /アートディレクター

PORTAL POINT HARAJUKU、KASUMICHO TERRACE、GROWTH BY IOQにて施設内のグラフイックデザインやアートを手掛けるo-flat inc.代表・アートディレクターの永田洋平さんをご紹介します。

CREATORS

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余分な要素を削ぎ落とし、物事の本質を突き詰め、いかに伝えやすく、美しく表現できるか。
そんなフラットな視点とシンプルなデザインが高い評価を受け、クリスタルの世界的ラグジュアリーブランドやスキンケアブランドなど魅力的なプロジェクトを数多く手掛けるデザイン事務所 o-flat inc.。
今回は施設内のグラフイックデザインやアートのほかに、手掛けたプロジェクトの一部をご紹介。
作品やデザインのこと、今後の展望について、o-flat inc.の代表でありアートディレクターを務める永田洋平さんにお話しを伺いました。

永田 洋平/ Yohei Nagata
1987年東京生まれ。学生時代に現代美術家、野村和弘の作品集「LITTLE GIRL」を制作し、東京・青山のアートギャラリーvoid+にて限定出版される。これを機にモリデザイン株式会社へ入社。
10年間の勤務を経て2018年、o-flat inc.を設立。フラットな視点とシンプルなデザインを切り口にナショナルクライアントから、ファッション、イベント、空間、フード、ビューティーまで様々な領域をジャンルにとらわれることなく、ブランディングを軸としたデザイン全般に携わる。

日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会員/TAKEO STOCK MEMBER 2019
公式WEB→Instagram→

PROJECT紹介

01ーPORTAL POINT HARAJUKU
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-51-10
交 通:東京メトロ副都心線 「北参道駅」徒歩4分、JR山手線 「原宿駅」徒歩7分
公式WEB→

Q. 「PORTAL POINT HARAJUKU」では、施設内のアートを手掛けていただきました。まず、エントランスとラウンジのデジタルを駆使した作品について、コンセプトやアイデア、意識した点をお聞かせください。

タイポグラフィをベースに、コンセプトワードを日本語と英語を織り交ぜながら構成し、情報が交錯する東京・原宿を意識した作品です。文字=情報と捉え、様々なカタチへ変化をしながらPORTAL POINT HARAJUKUを利用する人々をイメージしました。
また、エントラスは人が行き交う場所でもあるため、作品の存在感を強め過ぎず、景観の一部として空間にうまく融合することを意識しました。

▲1F エントランス/エレベーター

▲8F ラウンジ/受付

▲8F ラウンジ

▲PORTAL POINT HARAJUKU デジタルアート(エントランス・ラウンジ内にて設置)

Q. 6階と7階共用部のアートについて、特徴やアイデア、制作プロセスを教えてください。

木材をベースにしたタイポグラフィの立体作品です。デジタルアートと同様に情報を切り貼りしたコラージュや、シュレッダーで刻まれた紙からインスピレーションを得て制作しています。
制作プロセスではミニチュアサイズを実際に制作し、手作業での偶然性や、シュレッダーをかけたものをそのまま拡大したような実験的なアプローチを行いました。

▲6F エレベーターホール

▲6F 廊下

▲7F エレベーターホール

▲7F 廊下

02ーKASUMICHO TERRACE
所在地:東京都港区西麻布3-24-20
交 通:東京メトロ日比谷線「六本木駅」徒歩9分、東京メトロ千代田線「乃木坂駅」徒歩10分
公式WEB→

※期間満了に伴い2021年3月プロパティマネジメント業務終了

Q. 「KASUMICHO TERRACE」のロゴサインやテキスタイルなど施設のデザインを一部手掛けていただきました。全体のポイントや見どころを教えてください。

インテリアデザインスタジオのLINE-INC.様と進めた本プロジェクトは、内装とグラフィックがうまく融合した建物です。ロゴやサイン、オリジナルテキスタイルなど、インテリアと連動した空間に仕上がっています。

▲ エントランス

▲ ロゴサイン

▲ エレベーター

▲ オリジナルテキスタイル

03ーGROWTH BY IOQ(グロースバイアイオーキュー)
<※2021年10月OPEN>

赤羽橋駅徒歩4分、桜田通り沿いに位置する地上14階地下1階建てのサービスアパートメントを、オフィス・SOHO・レジデンスからなる複合施設へリノベーション

所在地:東京都港区東麻布1-9-11
交 通:都営大江戸線「赤羽橋駅」徒歩4分
公式WEB→公式Instagram→

Q. 2021年10月にオープンする「GROWTH BY IOQ」では、「PLAY TO WORK , WORK TO PLAY」をコンセプトに施設内のアートをディレクションしていただきました。
アイデアのポイントや楽しみどころを教えてください。

東京タワーの真下に位置する施設は、オフィス・SOHOから住居までが一つにまとまった多様性のあるビルです。施設名「GROWTH BY IOQ」のロゴは、建物を上空から見た半円型のようなユニークな造形をそのままカタチに落とし込みました。
施設内にはロゴを絡めたサイン計画や、複数のアーティストの彩り豊かな作品を展示し、「働く」「遊ぶ」が融合した施設を目指しています。

▲ エントランスイメージ

▲ ラウンジイメージ

Q. これまでに手掛けたプロジェクトについて教えてください。

04ーmeeth
公式WEB→

リブランディングを手がけたこのプロジェクトは、コンセプトメイキングからロゴ・パッケージ、撮影までトータルしたディレクション・デザインを手掛けました。
ヒアリングを入念に行い、具現化したデザインはユーザーへのコミュニケーションを円滑にし、ブランディングとして成功を収めたと思います。

05ーBaccarat
公式WEB→

Baccarat Pacific K.K.の日本マーケットを主としたプロモーションおよびグラフイックデザインを長年に渡り、手掛けています。
バカラの持つクリスタルの魅力を商品ごとに様々なアプローチで行い、毎回工夫を凝らしたデザインと撮影は他ではなかなか表現できないクリエイションを生み出させてくれます。

Q. デザインを手掛けるうえで、大切にされていることは何ですか?

デザインは「聞くこと」だと考えています。
いかにクライアントと密なコミュニケーションができるか、そのプロセスを大切にしています。
そのコミュニケーションの濃度が最終的なアウトプットに影響してきます。
そして常にフラットな視線を持ち、方法や手段、カテゴリの概念を払い、何をすべきかを常に意識しています。
グラフイックデザインではなく、総合的なクリエイティブディレクションを意識しています。

Q. 今後の展望や夢をお聞かせください。

ブランディングを主軸とした仕事を今後もさらに深めていきたいと思います。
デザインはビジネスに密接に繋がっていると考えます。
デザインを通し、様々な領域のクライアントに総合的なアプローチを提案していきたいですね。
また、実験的な作品や活動を増やしていきたいと考えています。

“すべてのデザインが社会につながっていく”という高い意識のもと、多くのプロジェクトに携わるo-flat inc.さん。
同社がアートディレクションを手掛ける新たな施設「GROWTH BY IOQ(グロースバイアイオーキュー)」が2021年10月にオープンします。 「IOQ」とは、「I」Innovation、「O」office、「Q」questionの頭文字をとった名称で、「オフィスのQ(課題)をイノベーションする」という意味が込められています。
クリエイティビティを高め、イノベーションを創造するオフィス空間をぜひご体験ください。


■ 物件・クリエイターに関するお問い合わせ
株式会社リアルゲイト
TEL:03-6804-3944 / MAIL:info@realgate.jp