名 称: NEUK shirokanetakanawa / ヌーク白金高輪
所在地:東京都港区高輪1丁目20-2
交通 : 都営三田線・東京メトロ南北線「白金高輪駅」徒歩6分
都営浅草線・京急本線 「泉岳寺駅」 徒歩13分
OFFICIAL WEBSITE:https://neuk-shirokanetakanawa.jp/
「いつもの今日をちょっといい日に」 一杯のコーヒーから、偶然の「巡り合い」が生まれるカフェ空間
NEUK shirokanetakanawaに店舗を構える「KAIKOU COFFEE」のオーナー小西修平さんにお話を伺いました。
KAIKOU COFFEE
オーナー 小西 修平さん
業種 カフェ
入居物件 NEUK shirokanetakanawa 1階
面積 40.36㎡
所在地 東京都港区高輪1丁目20-2
白金高輪の街に溶け込むように佇むオフィス・ショップ・カフェからなる複合施設「NEUK shirokanetakanawa」。その1階には「いってらっしゃい」という言葉とともにお客様を送り出し、訪れる人を温かく包み込む「KAIKOU COFFEE」が店舗を構えています。
「いつもの今日をちょっといい日に」。 そんな想いが込められたこの場所は、忙しない日常の中でふと立ち止まり、誰かとの偶然の出会いを楽しんだり、自分自身と向き合うための余白が残された空間。今回は「KAIKOU COFFEE」のオーナー・小西修平さんに、この場所に込めた想いや大切にしている人や街との繫がりについてお話を伺いました。
―もともと証券会社にお勤めだったとお聞きしていますが、コーヒーやカフェの世界に足を踏み入れようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
理由は2つあって、1つは純粋な憧れ、もう1つは広島でロースタリーを営む姉の影響が大きいです。 僕自身、もともとおしゃれには疎くて、学生時代は体育会系で年中ジャージ、丸坊主でスポーツ漬けでした。大学に入ってもいわゆるキャンパスライフのようなものは満喫できずにいました。そんな中で、就活をきっかけにカフェに立ち寄る機会が増えたことで、これまでの生活とは違う「非現実的な世界」に触れて、気分が上がったのを覚えています。
初めて飲んだスペシャルティコーヒーは、エチオピアの浅煎りでした。飲んだ時は「なんて美味しいんだ」と感動し「苦い」「眠気覚まし」というコーヒーの概念が覆されました。
3歳離れた姉は僕と正反対で控えめなタイプの人間で、大学卒業後も地元の信用金庫に勤めて堅実にキャリアを歩んでいました。それが、すごく姉らしいなと思っていたのですが、そんな姉が30歳を過ぎた時に突然、「コーヒー屋を始める」と言い出したんです。
それまで慎重だった姉が安定した仕事を辞めてまで人生をかけて挑戦しようとしている姿に心を打たれ、だったら僕が「東京でコーヒーの魅力を広める」と決心したんです。それから、姉の奮起する姿や良いテナントとの出会いが重なって、コーヒーの世界に足を踏み入れ、2022年に自由が丘・奥沢に「UTAKATA COFFEE」をオープンしました。
―ふらっと立ち寄ったカフェのコーヒーに気持ちがリセットされたり、ホッと一息つける瞬間がありますよね。「KAIKOU COFFEE」のコンセプトにも、そうした想いが込められているのでしょうか?
「KAIKOU COFFEE」のコンセプトは、「いつもの今日をちょっといい日に」です。実際に、僕や姉のように、コーヒーで人生が変わる人もいますが、多くの人にとって人生が大きく変わることなんてそう頻繁にはないですよね。だけど、コーヒーを飲んでいる時間やその後に続く時間、カフェで一緒に過ごす友人や恋人とのひとときっていうのは、すごく大切な時間だと思います。
人生を大きくは変えられないけれど、その人にとって今日という日が「よかったな」と思える。その思い出の片隅に、この場所がいてくれたらいいな、という想いはありますね。
「いつもの今日をちょっといい日に」そんな想いが込められた一杯が日常の余白を温かく彩る
―NEUK shirokanetakanawaに2店舗目となる「KAIKOU COFFEE」をオープンしようと思われた背景について教えてください。
1店舗目は自由が丘・奥沢に、10坪のカウンターのみの空間「UTAKATA COFFEE」をオープンしました。そこでは、カウンター越しにバリスタとお客様が会話を楽しみながら、本音や悩みを共有できる場所にしたかったんです。大手チェーンだと、ドリンクを注文して受け取ったら、バリスタと話す機会がないことも多いですよね。初めての出店だったので、お客様と対面するカウンター越しなら、より密にコミュニケーションが取れるかなという思いもありました。
バリスタとお客様の距離を近づける「UTAKATA COFFEE」(奥沢)
コーヒーを飲みながら、そのひとときを味わうのもいいですし、悩みや愚痴、今日嬉しかった出来事などを誰かに話すことで、共感・共有し合える。それは自分の人生にとっても、その一日を充実させるためにも必要なことだと感じていました。
「UTAKATA COFFEE」はカウンターのみの空間なので、自分一人の時間と向き合うにはスペースが限られていたこともあり、次にオープンする店舗は、もう少し広い空間で料理も提供が出来るような「自分と向き合えるカフェ」にしたいと考えていました。その頃に「NEUK shirokanetakanawa」を知るきっかけがあって、白金高輪という立地の面白さにも惹かれて、「ここなら理想の空間が作れる」と直感しました。
NEUK shirokanetakanawa 1階にオープンした「KAIKOU COFFEE」
―「NEUK shirokanetakanawa」への出店にあたって、店舗の空間設計で意識された点はありますか?
僕らも初めての試みだったので、まずは「お客様が過ごしやすい空間」を一番に考えました。ここにはビジネスマンもいれば、ご家族やワンちゃん連れの方もいらっしゃいます。
多様な方々を温かく迎えられるように木の温もりを感じられる素材を選んでいます。1店舗目の「UTAKATA COFFEE」は黒と白を基調とした大人な空間でしたが、ここはより安心感のある雰囲気を大切にしています。
座席についても画一的に2人掛けの席を並べるだけではなく、カウンター席や対面席、作業しやすいハイチェア席、そして開放的なテラス席など、異なるタイプの場所を作りました。限られた広さでありながらも「ここに来てくれる人」の過ごし方を具体的にイメージして空間の設計を行っています。
穏やかな空気が流れる、木の温もりに包まれた空間
―「KAIKOU COFFEE」という店名に込められた想いや、大切にされている価値観についてお聞かせください。
結局、僕自身も「人」との関わりがあってこそ、幸せを感じられるなと思っています。一人で何かをやり遂げる達成感も良いですが、それを共有できる仲間や空間があるということは、僕の人生にとってすごく必要なものだなと思っています。だからこそ、人との「巡り合い」を大切にしたいという想いがあります。
店名の「KAIKOU(邂逅)」は1店舗目の「UTAKATA(うたかた)」の流れを汲んで、響きの美しい日本語を意識して名づけました。海外のお客様もターゲットにしているので、日本に来てくれた方に素敵な日本語を知ってもらうきっかけになれば面白いなと思っています。店名を考える中で「邂逅」という漢字を知り、「こんな漢字が存在するんだ」と驚きましたね(笑)
1店舗目の「UTAKATA(うたかた)」は人生と同じで「儚く消えるもの」の例えで、今日という日はもう二度と戻ってこないからこそ、その一日の儚さを、コーヒーを通じて大切に振り返ってほしいという願いが込められています。そして、その儚い人生の中で生まれるのが「KAIKOU(邂逅)」です。この場所で色々な人が偶然巡り合えたらいいなと、そんな想いが繋がっていたりします。
―「KAIKOU COFFEE」では、訪れる方にどんな過ごし方、体験を提供したいと思っていますか?
都会ではなかなか感じられないような、温かいコミュニケーションを体験してもらえたらと思っています。お客様への挨拶も「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」でお迎えし、「ありがとうございました」ではなく「いってらっしゃい」と送り出しています。お客様が照れながらもクスッと笑ってくれると、合言葉のように続けていて良かったなと感じます。ワンちゃん連れのお客様も多いので、スタッフ間でワンちゃんの名前を共有していたりもします。飼い主さんにとっても、愛犬の名前を覚えてもらっていたら、すごく嬉しいですよね。
そうした体験の土台には「また来たいな」と思ってもらえるかどうかというスタッフ共通の価値観があります。 清潔感や挨拶、商品のクオリティはもちろんですが、その中でテイクアウトの袋にメッセージを添えたり、店内の装飾や季節ごとのメニューに関しても小さな工夫を大切にしながら、「また来たいな」と思い出してもらえるような空間になれたらいいなと思っています。
―今後の展望、挑戦していきたいことがあれば教えてください。
地域の方々にとっての「ハブ」になるような場所を提供できたらいいなと思っています。1店舗目「UTAKATA COFFEE」の技術を活かしたラテアートセミナーもその一つです。その一瞬に集中する楽しさを地域の方にもっと気軽に体験していただきたいですね。
店舗の展開に関しても、10店舗ほどまで広げていきたいと考えています。それは単に規模を大きくしたいわけではなく、スタッフの成長できる環境を作りたいからです。複数の店舗を展開することで、みんながキャリアアップを描けるような環境にしていきたいと思います。
広島では、姉夫婦がすでに3店舗を経営しています。「KAIKOU COFFEE」が仕入れているコーヒー豆は義理の兄が「BREATH HIROSHIMA」で焙煎していて、品質には安心感と自信があります。私も胸を張っていい報告が出来るように、まずはここでの挑戦をしっかりと形にしていきたいです。
取材中の店内には小西さんの生まれ故郷である広島で、ご姉弟が営むロースタリー「BREATH HIROSHIMA」で焙煎した豆を使用したスペシャルティコーヒーの香ばしい香りに包まれていました。木のぬくもりを基調とした安心感のあるこの空間は、仕事の合間や散歩のついでにふらっと立ち寄るお客様を温かく迎えています。
▪店舗概要
店舗名 : KAIKOU COFFEE
Instagram : https://www.instagram.com/kaikou_coffee/
業種 : カフェ
事業内容 : スペシャルティコーヒー・軽食の提供、コーヒー豆の販売、ラテアートセミナーの開催
オープン : 2025年4月
白金高輪の地でクローズドなコミュニケーションで賑わいを築いた築56年のシェアハウス一棟をリノベーションし、オフィス・ショップ・カフェからなる街に開いた複合施設。地域に根差し、寄り添い、自然と街の人々が集う新たな場所として街と共に成長していく施設を目指しています。
名 称: NEUK shirokanetakanawa / ヌーク白金高輪
所在地:東京都港区高輪1丁目20-2
交通 : 都営三田線・東京メトロ南北線「白金高輪駅」徒歩6分
都営浅草線・京急本線 「泉岳寺駅」 徒歩13分
OFFICIAL WEBSITE:https://neuk-shirokanetakanawa.jp/