JOURNAL

vol.43

JOURNAL - 2019.07.25

JOURNAL - 2019.07.25

vol.43

訪れた人の「人生にサプライズ」を提供するスクール空間

ASIA BUILDINGに入居する「株式会社div」の安井 遼太朗さん(拠点開発責任者)、本谷 亜紀さん(広報)にお話しを伺ってきました。




株式会社div 拠点開発責任者 安井 遼太朗さん、広報 本谷 亜紀さん

所在地  渋谷区神南
業 種  プログラミング教育サービス、人材派遣
面 積  8階293.02㎡、9階293.02㎡
入居時期 2017年5月
入居物件 ASIA BUILDING

INTERVIEW

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「シブヤ・ビットバレー再興」の声と共に数多くのIT企業が回帰している渋谷。街全体が文化とテクノロジーの情報発信地として再開発を盛り上げている中、「株式会社div」もその一員として、ファイヤー通り沿いの「ASIA BUILDING」8階にオフィス、9階にプログラミングスクールを構えています。

「株式会社div」は、2014年10月のサービス開始から10,000人以上が受講するプログラミングスクール「TECH::CAMP」を運営し、現在は就職まで一気通貫の「TECH::EXPERT」にも注力しています。
「人生にサプライズを」という企業理念を体現化したスクール空間へのこだわりと、想いを拠点開発責任者の安井さんと広報の本谷さんに伺いました。

オフィス激戦区、渋谷。「ASIA BUILDING」との出会い

創業以来、IT企業の集積地と言われる渋谷でオフィス移転をしてきた同社。
しかし、渋谷では2020年に竣工のビルまでテナントがほぼ決まっており、既存のビルも含め、オフィスはほぼ満室。渋谷で同社のニーズに合う物件を探すのは困難な状況だったそう。

普段から、情報収集のために街を歩くことが日課だという安井さん。
毎日1時間は街を歩き、新しい店を発見したり路地裏を散策したりしているそうだ。
当時渋谷区神南エリアを歩いていたところ、現地に置いてあったチラシが目に止まり、「ASIA BUILDING」に出会った。

安井さん:
「ちょうどいいタイミングでこのオフィスと出会いました。ずっと神南エリアで探していて。もともとは道玄坂とか桜丘が良かったんですけど、桜丘は再開発中で無理だなと思って。道玄坂は賃料も高いので…。そうなると神南かなと思ってずっと歩いていたら、たまたま現地に置いてあるチラシを見けて。宝物を見つけた気分でしたね。」


そう語る安井さん。まさに、偶然の出会いだったそう。

▲ASIA BUILDINGエントランス

「人生にサプライズを」という企業理念のもと、「人の人生を劇的に豊かにする」ことをビジョンとして掲げている同社。
単にプログラミング教育をするために「TECH::CAMP」を展開しているのではなく、人生を豊かにする手段のひとつとして、今の社会で必要とされ、最も生産性を高めるスキルであるプログラミングを効率的に学べる場所を提供している。

人生を変えるために仕事を辞め、エンジニアの道を進む受講者に、全力で応え、人を幸せにするという理念の強さを、目に見える形でスクール各所に反映している。

毎日通いたくなる、こだわりの詰まった空間

安井さん:
「代表の思いとして、人生にサプライズをってところから、パッと入ったときに、おお、すごい、ここで頑張ろう、学びたいと思えるものっていうのをテーマに、教室のエントランスにはかなり力を入れました。」

▲スクールのエントランス

安井さんの言葉通り、エントランスを入ってすぐのところには、目を引くネオン調のロゴとシンボルツリーが設置されている。
シンボルツリーは本物の植栽が植えられ、ハイデスクがそれを囲む完全オーダーメイド。インパクトは強烈で、スクールであることを一瞬忘れてしまいそうなほど。

▲フロアの俯瞰図

エントランス入口で靴を脱いで、教室の奥へ進むと、3面採光を活かした開放感あるフロアが広がっている。
外から入ってきた人には、渋谷の喧噪からは想像ができない温かい雰囲気のスクール。

▲3面から光が差し込む明るいスクール室内

安井さん:
「教室にアイデンティティーを持って欲しいなと思っていて。毎日来たくなる教室、来た後には自分たちの場所だ、と帰属意識が高まるような場所づくりをコンセプトにしました。」


受講中の目線で見える景色を大切にしているそうで、必ず視界に植栽や木目が入るように工夫されている。
例えば受講生が長時間利用するデスクは、名古屋の板金工場にオーダーメイドで作ってもらった特注品で、デザインを意識しつつ、機能性や生産性の高さも意識したそう。

どこか混沌とした渋谷の中心地であるにも関わらず、安心感のある空間で、それぞれの志を持った受講者同士のコミュニケーションが自然と生まれる場所となっている。

もう一つ特徴的なスペースがある。同じスクール室内の窓側に位置する、小上がりの6帖ほどのスペース。掘りごたつ式なので、居心地も抜群だ。

▲教室の角に位置しリラックスして学べるスペース

壁がないので、圧迫感もなく、それでいて空間をしっかり分けるアクセントになっている。
間仕切りではなく機能でゾーニングをすることで、スクール室内の圧迫感を無くしたかったそう。

本谷さん:
「ここは、リラックスして学びたいとか、チームで話す時などにちょっと足を崩してミーティングできるスペース。オープンな場所にありつつも、他のエリアとは違う機能を持たせています。」


受講生は10週間、もしくは半年間このスクールに通うので、しっかり勉強に集中できる環境でありながら、居心地が良く気分転換もできるような場所を作り、通いたくなるような工夫を凝らしている。

▲面談スペース

面談が出来るスペースでは、プライバシーを確保しつつ、すりガラス越しにスクール内部の雰囲気が分かる仕組みに。
内と外の線引きが強く意識されたメリハリがある空間は、スクール生の帰属意識をより一層高めている。

採用にも好影響、人が集まる空間へと変化

安井さんが入社した頃15名ほどの従業員数だった同社は、今では180人近くにまで急増。
まさに、会社の成長過程をオフィスの規模感で感じていたそう。

オフィスが移転してからは、社員の気持ちにも変化があったという。

安井さん:
「こういう教室を持っている会社で働けて良かった。という声を社員からは聞きます。今まで会社に誰かを招くっていうことはあまりしていなかったんですけど、人が集まる空間を作ることができました。」


本谷さん:
「面接・採用が劇的に変わりました。今、毎月20名ほどずつ社員が増えていて、もう把握できないくらいです。」

社外の人を招きたくなったり、採用に劇的な効果をもたらした同社のオフィスとスクール空間。

今後も「ここで頑張ろう、ここで学びたい」と思える、同社のスクール拠点数は増えるだろう。
多くの人の「人生にサプライズ」を与え続ける同社の発展から目が離せない。

■Company Profile
株式会社div
代表取締役:真子就有
業種:プログラミング教育サービス、人材派遣
創立年:2012年3月
HP:https://di-v.co.jp/

■物件情報
名称: ASIA BUILDING/アジアビルディング
所在地:東京都渋谷区神南1-12-16
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造 地下1階地上9階建
竣工年:1968年8月
リノベーション竣工年:2017年7月
WEBSITE :http://asia-bldg.tokyo/